−式のスタイルはどのように選べばいい?
●式の形式は本人の気持ちに合ったものを
結婚式は二人の誓いを交わす儀式ですから,どんな形式がふさわしいかを第一に決める必要があるでしょう。二人の気持ちにぴったりしたもので,なおかつ周囲の人たちにも理解,納得されるものにしたいものです。
現在日本で最も多く行われているのが神前結婚式です。三三九度の杯事を中心にした形式で,ほとんどの式場で行えます。また,最近人気があるのがキリスト教式の結婚で,近ごろは未信者でも挙式してくれる教会もあり,ホテルや一般式場の中にもチャペルを備えたところが増えています。仏前結婚式は寺院のほか,挙式者側で祭壇の用意をすれば会場を貸してくれるホテルや式場もあります。このほか宗教によらない式として,知人,友人の前で誓いを交わす人前結婚式,自宅で行う家庭結婚式があります。
式の形式が決まったら,その形式で挙式できる場所を探しましょう。神社・仏閣,教会での式は荘厳な気持ちでのぞむことができますし,専門式場は式と披露宴が同じ場所で行え,サービスにそつのない点がメリットです。ホテルは豪華な印象を与える点と便利さで人気があり,公共の施設は料金的に安いのが喜ばれています。
式場を予約するとき
これだけは確認しておこう
式場選びは,まず候補をいくつかあげ,パンフレットを取り寄せて比較してみます。式場案内所を利用してもいいでしょう。候補式場をしぼったら,次のポイントに注意しながら下見をします。
@予算に合うか
A自分たちの考えている式,披露宴にマッチしているか
Bこちらの意向を理解し尊重してくれるか,押しつけはないか
C交通の便がよく,駐車場は十分か
D環境や雰囲気はよいか,式場宴会場,控室の広さ,設備はいいか
E料理の味と種類は充実しているか
F演出法に合った設備は十分か
G披露宴の時間はたっぷり取れるか
H引出物の内容持ち込みが可能か
I貸衣装の品揃え,持ち込みが可能か
J美容と写真は上手か,また親切か
K係員の接客マナーは印象がよいか
L内金およびキャンセルについての決まりはどうなっているか
納得のいく式場が決まったら,早めに予約を。予約する場合は予約金が必要です。式場によって異なりますが,数万円から十万円くらい必要なので,確認しておきましょう。予約する人数はあくまでも予定人数なので,少し多めにしておくのがコツです。
−披露宴のスタイルはどのようにするのがいい?
●自分たちの好みより招待客に喜んでもらえる形式を
披露宴のスタイルは,ディナー形式,立食パーティー,和風披露宴の三通りに分けられます。これらの形式にはそれぞれ特徴,持ち味があるので,招待客の人数や顔ぶれを考えたうえで選びましょう。
もっともオーソドックスなのがディナー形式です。落ち着いて食事ができるのが特徴なので,招待客に年配者が多いときや格式を持たせたいときに最適でしょう。参会者が一五〇人や二〇〇人もに及ぶときは,招待者も客同士も会場内を移動してあいさつを交わすことができるパーティー形式が適しているといえます。ただし,この形式は年配者が疲れやすいこと,場慣れしていない人は落ち着かないことが考えられます。また人数が数十名以下の場合は,パーティー形式だと会場が貧弱な感じにもなります。最近では,ディナー形式とパーティー形式の折衷タイプのスタイルとして,レストランやサパークラブを借り切って披露宴を行う人も増えています。ディナーのように整然としてテーブルが配されているのではありませんが,一応着席して飲食する形式です。
日本座敷で座って飲食する和風披露宴は,参加者全員が打ち解けるのにぴったりのスタイル。親族だけなど小人数で会食をするのにふさわしいといえるでしょう。料亭や専門式場,ホテルなどの和室で行えます。
また料理に関しても,招待客の年齢や好みを考慮して選びましょう。心のこもった披露宴になるように,自分たちの好みで決めるのではなく,招待客に喜んでもらえるように考え,よく話し合って決めたいものです。
ブライダルバックの上手な利用法
多くの式場ではウィークデーパックやサマーパックなど,サービス用のブライダルパックを設定しています。これらは挙式・披露宴に必要な主なものを組み合わせた,いわばセット売りの割安商品といっていいでしょう。
ブライダルパックを利用すれば,通常の料金で一つひとつ選んで組み合わせるよりも割安になると思われますが,注意したいのは,そのパックに何と何が含まれているのか,足りないものはないかという点です。そして不足しているものを補うといくらになるのか,不要なものを断ったら料金はどうなるのか,他のサービスと取り替えてもらえるのかということも確認が必要です。また,使われる料理は通常どの程度の料理なのか,衣装も含まれているのならどのようなものなのかも,同様に確認しておきましょう。
いくらパックで見ると低料金でも,少しずつ補ったり修正したりしているうちに,結局は高いものについてしまったのでは,決して得な買い物とはいえません。総合的に判断して,自分たちの希望に沿い,しかも割安になるかどうかを見極めることが大切でしょう。
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