−通夜に行くべきか,告別式に行くべきか?
●故人との関わりが深くない場合は告別式に
そもそも通夜の儀式は,故人と親交のあった人びとが最後の一夜をともに過ごし,冥福を祈る目的で行われるものですから,親しい関係者は通夜,葬儀,告別式を通して参加します。しかし最近では,通夜も葬儀の一儀式としてとらえられ,出席するのが当然のように思われています。
故人と関わりが深くなかった人は,通夜には出席しないで,葬儀・告別式に参列すればよいのです。
また都合でどちらか一方にしか参列できない場合は,葬儀・告別式に弔問するのがよいでしょう。
●会社関係の場合は代表が通夜と告別式に
会社関係の場合は,個人的に親しい人と代表者が通夜と告別式に出席します。ほかの人たちは,告別式だけに弔問すればよいでしょう。
●どうしても都合がつかない場合は通夜だけに出席
告別式にはどうしても都合がつかないというような場合は通夜に出席し,お別れをします。また,その席で世話役などに告別式に出席できない断りとお詫びをしておきます。わざわざ喪主を呼び出すにはおよびません。
−親戚の場合の弔問は?
●通夜に列席して故人の冥福を祈る
さほど親しくなくても,親戚は通夜に参列し,故人の冥福を祈るとともに遺族へのお悔やみを述べます。
●香典・供物なども通夜に持参
香典の金額は,故人あるいは遺族との関係,さらに自分の経済力を考慮して決めます。
一家の経済を支えるような人が亡くなった場合は,遺族のことを考慮して少し多めにするのも親戚としての心配りです。
親戚は,香典のほかに供花などを贈る場合もありますので,喪主にたずねて,喪主の意向に沿ったものを贈るようにしたいものです。
また「親戚一同」とするような場合は,他の親戚との相談が必要です。祭壇の周りを飾る花にデザイン効果を考える場合もありますから,「供花代」として現金を包み,喪家から注文してもらうのも一法です。
●酒や現金などを持参して通夜ぶるまいに協力する
親戚として,通夜ぶるまいへの心づかいも忘れたくないものです。酒やおつまみ,菓子など通夜の席に出せるものを持参するか,「御寂見舞」などとして,現金を贈ります。
−近所づきあいの弔問は?
●ふつうの近所づきあいなら一家から一人が代表で
同じ地域に住む隣人として,通夜に弔問します。親しくおつきあいしていた場合は別として,ふつうのおつきあいなら,一家から一人が代表者として弔問すればよいでしょう。
●香典は近所でのしきたりや習慣を考慮する
地域によっては近所づきあいの習慣やしきたりがありますから,香典などは,それらを無視しないようにします。
近所づきあいでもとくに親しかったり,特別に世話になったりしているときは,手伝いを申し出るほか,ご近所並みよりも多少プラスするとよいでしょう。
●親しくしていた人は通夜ぶるまいの席にも着く
ご近所というだけなら,弔問後はすぐに辞したほうがよいかもしれませんが,故人や遺族と親しくしていた場合は,通夜ぶるまいの席に着いて,故人を偲びたいものです。
ただ職場関係者でにぎわっているときなどは,状況を判断します。また,遺族が本当に寂しさを実感するようになるころに,改めて訪問し,故人を偲び,遺族を慰めるのも一法かも知れません。