結婚のマナー

婚約
−仲人・世話人への謝礼は?
●結納当日には「お車代」を仲人に贈る
   結納贈りの使者や結納時の立ち会いを依頼した仲人へは,「お車代」としてその日に要した交通費にお手間代程度を包んで当日に渡します。お車代は仲人が自宅から最高の交通機関を使って往復したと考えて用意するのがエチケットです。このほか,結納のあと祝い膳でもてなしますが,多忙なようならお車代のほかに酒肴料を別に包んで贈るのがマナーです。
   現代ではあまり見られませんが,結納時に仲人が双方の家を往復するような場合には,それぞれの側でお車代を包むのがしきたり。ホテルやレストランなど一か所に集まって結納を行うときは,一つの包みに双方の名前を連ねて贈ります。男性が仲人を同道して女性宅へ赴く場合は,実際の交通費は男性が払います。女性からもお手間代程度を包み,結納後の祝い膳を用意してもてなしを。仲人宅を使わせてもらった場合は,席料の意味でお礼をします。料理の費用は請求してもらって実費を払うか,その分を含めてお礼する方法があります。現金で受け取ってもらえないときは,商品券などを贈るといいでしょう。
●仲人への謝礼は役割によって変わる
   謝礼は仲人の役割によって違ってきます。縁談から婚約までお世話になった仲人なら婚約後にお礼をします。婚約後の次の吉日くらいに「御礼」として金包を菓子折りなどの上に載せて持参するのが一般的。婚約できたことのお礼のあいさつを忘れないようにしましょう。
   婚約から挙式の媒酌人までお願いしている場合は,挙式後にまとめてお礼を。婚約の折には,お車代を包むだけで十分です。婚約だけの仲人なら,当日中にお車代にお礼を包んで渡します。表書きは「御礼」とします。
●世話になった人への謝礼は仲人と同様に
   結納時に仲人以外の世話人や立ち会い人をお願いしたときは,その謝礼も,仲人への謝礼と同様です。その日の交通費とお手間代をお車代として渡します。
   ただし,挙式のときに媒酌人を務めてもらうならお礼は挙式のあとにして,当日はお車代だけを。縁談から婚約まで何かとお世話になった場合は,婚約後にお礼に伺うのがマナーです。婚約当日だけの証人として立ち会いをお願いした場合は,その日にお礼をします。
   関西から以西の地方では結納の場合の謝礼は結納金の一割と言われ,その習慣が残っているところもあります。しかし,本人たちとの関係や先方の社会的地位,果たしてもらった役割に応じて気持ちを贈ればいいでしょう。
   お礼やお車代は,紅白十本の結び切りの金包に「御礼」もしくは「お車代」と表書きし,二人の連名で贈ります。

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