結婚のマナー

結婚式・披露宴(主催者)

−洋風,和風,中華風…。スタイルの違う披露宴では?
●ディナー形式では上席の人にならう
   現在もっとも多い披露宴の形が,洋風のディナー形式。料理はフルコースが一般的です。
   乾杯を終えたらナプキンを取りますが,上席の人が取るのに習うのがエチケットです。ニつ折りにし,輪を手前にしてひざに掛けます。ベルトや帯にはさむのは避けましょう。
   洋食の場合,上席から料理が配られます。その際,次の席の人に料理が配られたのを見届けてからいただくのがマナーです。もちろん,上席の人がナイフ,フォークを手にしてからです。
   なお,食事中に無言でいるのはマナー違反。周囲の人たちと会話を交わしながら,たのしくいただきましょう。ただしスピーチの間は会話を中断し,始めと終わりには手を休めて拍手します。
●和風披露宴は座敷に座って行う
   和風の場合も進行は洋風披露宴とあまりかわりませんが,日本料理を使い,座敷に座って行います。
●円卓を囲む中国料理披露宴
   中国料理披露宴では八〜十人で円卓を囲み,大皿の料理を順次取り分けていただきます。宴の進行は洋風と同様です。料理は上座の人から順に,心持ち少なめに取っていきます。隣席の人が料理を取り分けたら箸をつけます。小皿にとった料理は残さずいただきましょう。また,ほかの人が料理を取り分けているときにテーブルを回したりしないよう気をつけます。

−こんなマナーに気をつけて
◆洋食の宴ではお酌はしない
   招待客が新郎新婦の席へお酌をしに立ったり,席を立ってお客同士が酒を注いだりする光景をよく目にしますが,洋風披露宴の場合,実はこれはマナー違反。日本式宴会での習慣なのです。洋食,中国料理の場合は,酒はウエイターを呼んで注いでもらうもので,他の人にお酌をしたいときも,ウエイターに頼むのが礼儀です。
◆立食パーティーでは歩きながらの飲食は禁物
   立食スタイルのパーティーでは,料理は好きなものをとりますが,ディナーのコースにしたがって食べるようにするといいでしょう。迷いながらテーブルの前にいつまでもいたりしないで,取り終ったら他の人のために早く離れます。汚れた皿は,小テーブルのすみに置いておけばウエイターが片づけてくれます。取り分けた料理を残すのはマナー違反です。
   場所を変えていろいろな人と話すのも,立食パーティーならではのたのしさ。ただし,歩きながらの飲食は禁物です。

−退場するまでのマナーは?
●出口の新郎新婦たちにあいさつを
   司会者の言葉で披露宴がお開きになったら,同卓の人たちにあいさつをしてから席を立ちます。このとき,テーブルに置かれた自分の席札とメニューは,引出物とともに忘れずに持ち帰りましょう。退場するときは年配者が先です。親戚や若い人は,主な招待客に先を譲りましょう。
   出口では,新郎新婦,媒酌人夫妻,父母が見送りに立っていますから,祝福と招待へのお礼のあいさつをして通ります。

−二次会への出席をすすめられたら?
●二次会に誘われたら,できるだけ快く参加を
   披露宴のあとの二次会は,本人の友人たちが中心になって会費制で行われるのが一般的です。参加をすすめられたら,事情の許すかぎり快く出席しましょう。
   二次会の会場は,親しみやすいレストランやパブが多く,服装もほとんどの場合が披露宴ほどフォーマルでなくても大丈夫です。余裕があれば会場の雰囲気を聞いたうえで,それに合わせて着替えてから出席してもいいでしょう。
   また二次会では気軽さから,友人同士の長話などが多くなりがちですが,この日の主役はあくまでも新郎新婦であることを忘れないようにしたいもの。結婚式当日の新郎新婦は,疲労もあるうえ新婚旅行を翌日に控えているような場合も多いので,できるだけ早めのお開きにするよう気配りを忘れないようにしましょう。

新婚旅行の見送りマナー
   披露宴当日,二人が新婚旅行に旅立つ場合は,きょうだいや親しい友人,いとこなどは見送りをしてあげましょう。ただし,空港ロビーや駅のホームで派手に見送るのはスマートとはいえません。公共の場所柄を考えて,周囲に迷惑を及ぼさないように見送りたいものです。


:結婚のマナー 前のページ 次のページ